兵庫県立芸術文化センターとミュージカル『レ・ミゼラブル』

兵庫県立芸術文化センターは関西でも最もステータスの高い芸術劇場の一つです。

コンサートを中心にオペラやバレエを演じる大ホール。
神戸製鋼の名をつけて kobelco 大ホールとも呼びます。

小規模なソロや室内楽に使われる小ホール。
神戸女学院の名をつけて神戸女学院ホールとも呼びます。
関西初のアリーナ形式を採用。


そして演劇やミュージカル、古典芸能などのための中ホール
阪急グループの名をつけて阪急中ホールとも呼びます。
演者との肉声が遠くまで届くような音響設計をし、演者の顔を見られるよう舞台から最後列までの距離は
20メートルという設計。


大ホールと小ホールは何度も行ったことがあるのですが、私はこの中ホールは行ったことがありません。
それが今日3月24日(木)に上演されるミュージカル『レ・ミゼラブル』にひょんなことからコーラスの一員として
出演することになり、昨日、ゲネプロ(本番の前に行う本番同様の通しリハーサル)の稽古でこの中ホールに
行ってきたのです。
素晴らしいホールでした。

劇団は東宝ミュージカルのような名の知れた団体ではなく、宝塚市が後援して関西の声楽のソリスト
たちを集めて結成したにわか劇団で、上演時間も2時間40分のところを2時間に縮めていますが、ソリ
ストと室内オーケストラはプロでして、結構、迫力ある舞台を構成しています。

合唱団の男性が圧倒的に少ないのでと1月終わりに辰巳先輩の友人に誘われて出る羽目になったの
ですが、まさか、私が芸文センター中ホールの舞台に立つことがあろうとは思いもしませんでした。

フィナーレのシーン


私の右隣の女性と右端の男性は「ブーケの会」の仲間です。


アマチュアが大半のため、その練習は過酷でした。
毎週西宮市内の公民館、市民会館、武庫川女子大と転々と稽古を重ね、昨日の芸文センターでのゲネプ
ロ(本番と同じ設定でのリハーサル)となったのでした。
冒頭の牢獄でのたうち回りながら囚人の歌を歌うシーンは8人の男性だけで歌うのですから緊張しました。

22日の武庫川女子大音楽館における練習。


武庫川女子大のキャンパス。写っているのは音楽を楽しむ会の世話役の永野さん夫妻。
お二人も私の推薦で入団しました。


指揮者の高曲伸和さんは声楽家でもあり、なかなかのイケメンなのですが、天性のコメディアンみたいな人
を笑わせる才能を持っており、合唱指導のときの百面相のように変わる彼の表情の可笑しさとトークに稽古
場は常に爆笑の渦になります。
 

中ホールの楽屋裏。
舞台上手と下手の二カ所にあり、それぞれ40名以上が鏡の前で椅子に座ってメイクアップ
ができるのです。中ホールでこれなのですから、大ホールはいったいどんな広さと思ってし
まいます。
芸文センターの凄さを感じました。


音楽を楽しむ会の永野さん。みんな辰巳さんに誘われたのですが肝心の辰巳さんご本人は練習に
通うのがきつすぎるというので途中で棄権されました。


ゲネプロの様子を舞台袖からこっそり撮りました。
凄い緊張感があるなかで続きます。

https://youtu.be/Ea5p_7ZoG-U

ところが私は風邪をひいてしまって昨日は熱は38.7度、足は痛む、身体はしんどいと最悪だったのですが、今
日は38.2度まで下がり何とか元気を取り戻しましたので出演しました。

チケットは昼の部も夜の部も完売であり、当日券はありません。
全席自由席ですから良い席を狙って開場30分前から芸文センターには長蛇の列ができていることを知らされたとき、
「レ・ミゼラブル」の人気の高さを一同、思い知ったのです。

終演後の打ち上げ前のホワイエ。
真ん中の女性は総監督の森池日佐子さん。
40度の高熱を押して昼、夜の公演に出た私は、乾杯を終えるとすぐさま帰りました。
この後、10日間にわたって私は高熱に苦しめられるのです。